今日の午後は撮影の仕事が入っていた。一人ではなく、同僚と二人だ。
撮影自体は問題なく順調に進んだ。
さくっと仕事を終え、帰路についた。カメラはまだ肩に下げたまま。
ふと上を見上げると、私好みの建物があった。空もいい色。
私は迷いなくシャッターを切った。なにも特別ではない、自分にとっては普通のこと。
しかし、同僚からは「今なに撮ったのww」と笑われてしまった。
もちろん、馬鹿にされたわけではないことはわかっている。
ただ、予想をしていなかった反応に少し驚いたのだ。
しかしよく考えてみると、同僚の反応こそが世間一般のリアルな反応なのだと思う。
ありがたいことに、この数年で写真仲間がたくさんできた。そして、週末はそんな仲間たちと写真を撮りに行くことが日常となった。
観光地や絶景ではない場所でも、みんなでわいわい言いながら、それぞれが自由に写真を撮る。
なにを撮っていても笑われない。むしろ、みんながどんな写真を撮っているのかを見るのも楽しみの一つ。
この恵まれた環境が当たり前だと勘違いしてしまっていた。
そして自分自身のことも勘違いしていた。
そうよ、私はカメクラ。